通常より一回りも二回りも大きな無垢材を、歴史的建造物と同様、大工による手刻み加工で組付けて、制振ダンパーを組み合わせ、最も強い木造住宅を目指した。
セルロースファイバーという断熱材を家全体、間仕切り壁まで施工し、妥協なき断熱性能を目指した。通常より太い柱を使っているため、外壁と内壁の空間が広く、一般的な住宅よりもより多くの断熱材が充填されている。
遮熱性能にこだわり、屋根瓦は遮熱性能のあるもの、ルーフィングも遮熱性能のあるもの、外壁の透湿防水シートも遮熱性能のあるものを採用した。一般的なスレート葺きに比べ、真夏の小屋裏の温度は驚くほど低い。
湿気をこもらせないよう透湿性能にとことんこだわり、透湿抵抗の高い建材の使用を避けた。野路板、フローリング下地まで、透湿抵抗の高いコンパネは使っていない。おかげで部屋干しの洗濯物がすぐ乾く。
より自然な冷暖房で、1年中快適に過ごせるよう、パネルシェードという、輻射熱式冷暖房を採用した。夏も冬も驚くほど快適である。もうエアコンなんて使えない。
給湯に使う電気代が浮くよう、エコキュートに太陽熱を組み合わせた物を採用。
3kwの太陽光発電も乗せている。オール電化で、60坪の家の年間の電気代が20万程度で、プラス、余剰売電の収入が年間5万円程度ある。1年中快適な家にもかかわらず、年間のランニングコストは驚くほど安い。